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???昭和20年8月6日と9日に原爆投下、8日にはソ連参戦と、追い詰められた日本はついにポツダム宣言の受諾を決定した。しかし、あくまでも徹底抗戦を叫ぶ一部の軍人たちは、8月15日正午に流される玉音放送を阻止すべくクーデターを計画。かくして終戦までの24時間、日本のいちばん長い日の幕が開ける!大宅壮一のノンフィクションを原作に、戦中派のシネマアルチザン岡本喜八監督が腹をくくった骨太の演出で迫る東宝戦記大作「8・15シリーズ」の第1作。あえて民間人を登場させず、お偉方たちの右往左往を描くことで、戦争の愚かさ滑稽さを濃密に醸し出される驚異。三船敏郎をはじめとするオールスター・キャストの熱演、誇り高きスタッフワークに支えられながら繰り広げられる2時間半余の上映時間、そしてラストでは岡本監督が真に訴えたかったテーマが荘厳に奏でられていく。もはや戦争映画の枠など優に越し、日本映画の底力をとことん見せつける傑作中の傑作である。(増當竜也)
終わらせることの難しさ 8月15日に玉音放送が流れるまでの24時間を追った、緊張感みなぎる傑作。監督・岡本喜八、脚本・橋本忍。そして男汁だくだくだの豪華俳優陣――長尺でも安定感が段違いだ。
当時首相の鈴木貫太郎(笠智衆)、本土徹底抗戦を訴える陸軍大臣阿南(三船敏郎)、そして国体護持のためにクーデターを画策する青年将校(黒沢年男)、そして昭和天皇――それぞれがそれぞれの立場で国を想い過ぎるがゆえに、意見は平行線を辿り続け、その間にも下界では被害が苛烈さを増してゆく……。
特に強烈なインパクトを残すのが、ひたすら肩周りにびっしりと汗を染み込ませながら皇居周辺を行き来する青年将校たち。彼らの国を想う気持ちは純粋そのものなんだろうけど、純粋過ぎるゆえにその近視眼っぷりは見るに堪えない。天皇を守ることが任務の近衛兵たちが、玉音放送を阻止するために、宮内庁に銃を向けるのだ――とんでもない妄執だ。結局彼らにとって天皇は絶対であり、絶対ではなかった。よく、戦況が悪化しないうちにどうして戦争を終わらせなかったのか、という声は多い。自分もそう思う。けれども、時の為政者たちは終わらせることの難しさを誰もが知っていた。そして事実、終わらせることはとんでもなく難しかった。これを見るとそう思わざるを得ない。玉音放送によって戦争がすんなり終わったと勘違いしていた自分のような人間に、是非見て欲しい激動の昭和史。
皆で8月15日を考えましょうね。 戦争を知らない子供達だった僕も52歳になるのだなぁ、三船敏郎はこのとき未だ47歳とは敵わないね貫禄が(^^;;。 購入したのが昨秋だったので、雰囲気が味わえず夏が近づくのを待ってようやく鑑賞した。当時は映画館で予告編を観ただけで見逃していた大作の一つでした。ようやく思いが叶った。白黒画面の陰陽対比がもの凄い迫力が迫ってくるし、字幕付きなのでセリフもしっかり理解できたことから大満足の3時間弱でした。しかし昔の俳優達というのは芸達者が多いねぇ。 民間人が全く描かれていないのが特徴なのか欠点なのかは評価を避けるが、軍部や政府、宮内庁で繰り広げられる終戦を巡る長い1日を重量感を以って見せようとした意図は功を奏していると思う。 また女性も新珠美千代が端役で出ている以外皆無であるのも、言い方が悪いがモノセックス調で良かったかな?暑い夏の1日を汗臭く泥臭く煙草臭く描いている傑作。
岡本喜八の最高傑作だが そう云う事を越えて、日本人としてこの映画はおさえておかなければならない。 この映画を観れば、簡単に「愛と平和」だの「憲法九条を守れ」だのと云えるはずがない。 祖国を思い、祖国守ると云う事に、当時の日本人がどれ程の気持ちを抱いていたか。 阿南、大西、田中、鈴木、畑中、椎崎、皆ギリギリの中で、ギリギリ迄祖国を思い続けていたのだ。 今の日本人は誰一人として彼らを嗤えない。 日本人として、居住まいを正して正視すべき国宝級の映画。
お盆に。お盆で無い日にも。 半藤一利原作
敗け戦の幕引きは難しい。 昭和二十年も八月に入り 大東亜戦争仲裁を頼むソ連は 今こそ戦機と不可侵条約を破り攻め込み アメリカは広島、長崎に新型爆弾の人体実験を試みる。 反撃する国力は既に無い。
現代の若者にはピンと来ないかもしれない 「国体護持」が鍵となり 敗戦交渉がはかられるが結局捗らず 御聖断によりポツダム宣言受諾が決定する。 それを実行に移す閣僚も命の保証は無い。
「宮城事件」を軸に ”玉音放送”までの一日を語る。
戦後の日本の始まりが如何なるものであったか 息つく暇の無い映像と共に 戦争の終結の難しさから想像してみたい。
白黒なのがもったいない 軍部と政府の対立が「色」で表わされれば良かったかなと。
ここのところ、黒澤、小津、成瀬などの映画を見てたので、それらで知った俳優たちがゾロゾロ出てくるのは嬉しい。配役の適材適所ぶりには感心する。小林桂樹さんはいかにもああいう役回りだよな、とか(笑)。
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