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アメリカ黒人の歴史 (岩波新書)

本田 創造
売上順位:24702
評価:評価:4.5
発売元:岩波書店岩波書店岩波書店
発売日:1991-03
¥ 819

通常24時間以内に発送
関連ジャンル
社会・政治 全般
社会・政治
ジャンル別

アメリカ史


評価:5アメリカの社会革命
アメリカの黒人問題は奴隷貿易に始り、奴隷制度に拠って立った新興国アメリカの経済建設、南北戦争、そしてその間を縫って続けられてきたほとんど絶望的な奴隷自身による自己解放の歴史である。それはアメリカの社会心理の基底に居座っており今日に続く人種差別の歴史であり現実である。その意味で「アメリカ黒人の歴史」は振り返って一望できるような歴史ではなく、むしろ現実のさなかにこそ存在する課題である。それは船底に積み込まれた貿易商品であり、法律上も「動産」にすぎなかった被支配人種の人間性の復活運動として独特の性格を持っている。黒人の開放をアメリカの独立革命に続く第二の革命と位置づける史観は注目すべきである。
問題がこのように複雑かつ多岐にわたる以上、そしてこの「白人の重荷」をめぐる観点がいまだ不定である以上、新書一冊で「アメリカ黒人の歴史」を書き上げるのは至難の業である。しかし読者としては簡便な一冊も欲しい。本書はそのような需要に応える十分に目配りの利いた一冊だと思う。アメリカの黒人による公民権闘争をわれわれの多くはアメリカの国内問題として断片的な新聞記事として読んでいたにすぎない。そこに現われていた運動家たちの勇気には今さらながら驚かざるをえない。法律を捻じ曲げ、暴徒を放置して彼らに刃向かう反動勢力の抵抗も執拗でまた凄まじい。そこに9・11以降のアメリカのユニラテラリズムを見る思いをする読者も少なくないことだろう。


評価:3淡々と史実が並ぶのみにもかかわらず
タイトルどおりアメリカ黒人の歴史が,淡々と通時的に並べられる。
にもかかわらず,出てくることすべてがあまりにもあまりなので,なにかしら強いものが心に届く。
アメリカ黒人史の骨格は本書で一通りわかるだろう。欲を言えば,著者ならではの観点からの切り込みがあれば,なお有意義だった。特に,最近については,数字の羅列にとどまっており,その背後をもう少し語ってもらいたかった。
が,新書というフォーマットとしては,このあっさりさのほうが逆に良かったかも。多くの人に読んでもらいたい1冊。


評価:5悲劇と矛盾がよく分かる
かなり読みやすい本です。
共和党と民主党が、奴隷制に対し、それぞれどんな立場をとっていたかがかなり詳しく書いてあります。これは、現在のアメリカ政治情勢を理解するにも参考になりますね。
また、I have a dream の演説で有名な、バスボイコットから始まる黒人革命のこともかなり詳しく書いてあります。

まあ、新書なので、詳しいと言っても、教養的に理解するのにちょうど良いというだけですが、反面、あまり時間をかけずに、理解するには、かなり優れた本だと思います。


評価:5黒人差別
 黒人の歴史はどのようにアメリカの歴史に組み込まれていったのか。独立戦争と南北戦争が奴隷だったアメリカ黒人にもたらした意味と、その後の公民権運動などで彼らがどのように自由を獲得していったのかが良く分かる本です。

 基本的な歴史的事実の背景が詳しく書かれています。この一冊で現在に至るまでのアメリカ黒人の歴史がより分かりやすくなると思います。


評価:5「差別」という言葉を気安く使ってはならない。
テレビなどで一度は見聞きしている「黒人差別」。その言葉の持つ意味の重さは、私達の想像を凌駕してしまっている。虐待を受けようと、殺されようと何もできずに苦しむ彼らの本当の心理と不条理な地域的慣習との間のギャップを本当の意味で理解しなければならない。